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ビジネスにも使える、「イケア(IKEA)効果」

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■イケア効果とは

イケア効果(IKEA effect)とは、自分が作ったものや関与したプロジェクトに対して、その価値を過大評価する心理効果のこと。人は手間をかけることで思いや愛着が強まり、自分のみならず他人にとっても高い価値を持つものと錯覚する効果がある。
⇒https://makitani.net/shimauma/ikea-effect

イケアといえば組み立て式の家具ですね。組み立ては本来面倒なものと捉えられがちで、売り手側からするとあまりお客さん側に負担させたくない工程と思われますが、逆に手間暇かけて作ったものの方がそのものに対する愛着によって価値が高まるという効果です。

行動心理学で有名なダン・アリエリー含むマイケル・ノートン、ダニエル・モションが2011年に論文で発表しました。

自分が関与した行動が完成形となった場合にイケア効果は強く表れ、途中で失敗に終わった場合や全体工程の一部にしか関わっていない場合には効果が表れにくいとのことです。

■代表的な例

イケア効果の代表例としてはホットケーキミックスの話が有名です。
昔、アメリカで水だけ入れてかき混ぜて焼くだけの簡単なホットケーキミックスが発売されました。
ただ、その簡単さにもかかわらず、発売当初ほぼ売れませんでした。
その後、卵を入れるひと手間が必要となるように改良したところ、爆発的に売れるようになりました。
初期のホットケーキミックスのなにが悪かったのかというと「作るのが簡単すぎた」ということです。
「卵を入れる」という自分で作ったことを感じさせる工程を組み込んだことで、ユーザに満足感を与えることができたのです。

■ビジネスへの転用

ビジネスにおいてもイケア効果を社員のモチベーションアップに使うことができます。
「自分が関わった」という意識がそのプロジェクトへの愛着、自発的な改善案などにつながります。
理由の見えない断片的な作業ではなく、全体を通して自分の労力が成果物に反映されていることがモチベーションアップにつながるわけです。
マネージメントにおいても、単純に作業を割り振るのではなく、従業員にこの「イケア効果」を感じさせられるよう工夫することが大事です。