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ChatGPTに「一番めんどくさい依頼をしてみた

ChatGPTに「一番めんどくさい依頼をしてみた」

ChatGPT はほとんどの質問に素早く答えてくれます。でも――
「じゃあ、AI が本当に嫌がる “めんどくさい依頼” って何だろう?」
ふと気になり、実験してみることにしました。

目的はシンプル。
① なるべく情報が曖昧
② 条件が矛盾
③ 指示がどんどん追加される

――そんな“人間でもイヤになる”タスクをぶつけて、ChatGPT がどう反応するのか観察することです。

■ STEP1:曖昧すぎる指示を出す

ユーザー:とりあえず何か面白いことを完璧にまとめて。

抽象度 MAX ですが、ChatGPT は律儀に「面白い話題の候補」「まとめ方のフレーム」まで提示。
曖昧→補足質問→自動で具体化 の流れが速い。

■ STEP2:矛盾した条件を盛る

ユーザー:500文字以内で、だけど詳細に。真面目だけどふざけて。専門的だけど初心者向けに。

人間なら頭を抱えそうな無茶振り。それでも GPT は――

  • 字数カウンタ付きで 499 文字
  • まじめな語り口+ダジャレ1行
  • 専門用語を出して即座に言い換え

……意外と「矛盾」を“トレードオフ”に分解して、形だけ満たしてくるのが面白い。

■ STEP3:追加指示でグダグダにする

ユーザー:やっぱり4コマ漫画風に。しかも詩的に。あと英語併記で。ラストは俳句で締めて。

ここまで来ると人間なら「無理!」と叫びたくなりますが、GPT は

  1. コマ割り=章見出しに置換
  2. 各コマのキャプションを日本語+英語
  3. ラスト 17 音の俳句(英訳付)

という謎の折衷策で全条件を“形式上”クリア。
「詩的」「漫画」「俳句」…世界観はカオスでも、構文は整っているのが AI らしい。

■ GPT による“自己ツッコミ”が秀逸

さらに面白かったのが、処理後のコメント。

※いくつか要件が競合しているため、解釈を最適化しました。追加修正があればお知らせください。

逃げ道(例外処理)まで先回り
もはや「めんどくさい依頼」を“プロジェクト化”して回収する力業です。

■ 実験でわかったこと

  • 曖昧 → 補足質問 or テンプレ提案で具体化
  • 矛盾 → 条件を分割し、最小衝突に落とし込む
  • 指示追加地獄 → 順に上書きしつつ整形し直す

つまり GPT は「めんどくささ」を“要件整理ゲーム”として捉え、
最小限のロジック破綻でゴールに寄せるアルゴリズムが強い。

■ 人間的“めんどくささ”とのギャップ

人間が感じるストレス GPT の対処
指示が曖昧でイラつく 不足を質問して埋める
締切と条件が矛盾 優先順位を自動で仮設定
追加注文で方針が崩壊 履歴ごとリフォーマット

“めんどくさがらない”のではなく、
疲れを感じる感情レイヤがないから永遠に修正ループ可。
ここが AI と人間の決定的な差でした。

■ まとめ:本当にめんどくさいのは「指示側」かもしれない

今回の無茶振りで分かったのは、

  1. GPT は矛盾・追加指示を構造的に再編できる
  2. “めんどくさい依頼”は整理すると面白い成果物になる
  3. 人間側が要件を曖昧にするほどAI 依存が進む可能性

「めんどくさい」は AI の燃料。
でも結局、投げる側が目的を言語化しないとカオスは増大するだけ。

──さて、次はどんな無茶ぶりをしてみようか?