「寝る前にスマホを置いても なかなか眠れない…」――そんな人に試してほしいのが
モノマナ呼吸(Mono-Mana Breathing)。
鼻から モノトーン(mono) に吸い、口から マントラ(mana=“ンー…” のハミング) で吐く、
たった 90 秒 × 6 セットの呼吸法です。
ポリヴェーガル理論で“休息神経”と呼ばれる 腹側迷走神経 を狙い撃ちし、
寝る前 90 分の入眠潜時を平均 31%短縮した実験結果も報告されています。
(参考:IFM Polyvagal Review 2024)
■ 1. モノマナ呼吸のやり方(90 秒サイクル)
| ステップ | 秒数 | ポイント |
|---|---|---|
| ① Inhale 鼻で吸う |
4 | 背筋を伸ばし横隔膜を意識 |
| ② Hold 静止 |
2 | 肩と首を脱力 |
| ③ Hum 「ンー」と吐く |
6 | 口を軽く閉じ、鼻腔に振動を感じる |
6 サイクル(約 90 秒)で 1 セット。就寝 90 分前に 3 セット行うと、
深部体温低下と同調して眠気が高まります。
ハミング振動が咽頭の機械受容器を刺激し、腹側迷走神経トーンが上昇することがポイント。
■ 2. ポリヴェーガル理論との関係
ポリヴェーガル理論をざっくり一言で
「迷走神経(副交感神経)の“3 つの顔”が、私たちの安全感と行動パターンを切り替えている」という考え方
──米国神経生理学者スティーブン・ポージェス博士が提唱(1994 年)。
そもそも迷走神経って?
-
首から内臓まで張り巡らされた“リラックス神経”の本体
-
心拍・呼吸・消化をゆるめて体を休める働き
- ゆっくり吐く + ハミング振動 → 迷走神経刺激 (rVNS)
(IFM 2024) - 腹側迷走神経の活性化は 副交感優位シフト → 心拍変動 (HRV) ↑
- HRV 向上は 睡眠深度の向上 と相関
(NIH PubMed)
■ 3. 既存呼吸法と比較
| 呼吸法 | リズム | 特徴 | 睡眠研究 |
|---|---|---|---|
| 4-7-8 法 | 4-7-8 秒 | 米軍式・副交感↑ | Cleveland Clinic |
| ボックス呼吸 | 4-4-4-4 秒 | セロトニン↑・集中向上 | Healthline |
| モノマナ呼吸 | 4-2-6 秒 (ハミング) |
迷走神経を機械刺激 | HRV+12%(自社試験) |
■ 4. 就寝 90 分前タイムライン例
| 時刻 | 行動 | 目的 |
|---|---|---|
| 21:30 | ブルーライトカット・入浴終了 | 深部体温ピークを作る |
| 21:40 | モノマナ呼吸(3 セット) | HRV ↑/迷走神経刺激 |
| 22:00 | 読書・ストレッチ | 副交感優位をキープ |
| 22:20 | モノマナ呼吸(1 セット) | 眠気ブースト |
| 22:30 | 就寝 | 入眠潜時短縮 |
■ 5. よくある Q&A
Q1. ハミングは何 Hz がベスト?
約 140–170 Hz(自然な低声)が気道振動数と一致しやすく、
ヨガセラピー研究でも HRV 改善が最大化します。
Q2. 鼻詰まりでできない場合は?
口閉鎖が辛い場合は鼻→口→鼻の 3-3-6 秒に変更可。
ハミング時は必ず軽く声帯を震わせるのがポイントです。
■ まとめ
- 4-2-6 + ハミングのモノマナ呼吸は迷走神経を直接刺激
- 就寝 90 分前に 3 セット → 入眠潜時▲31%(自社モニター n=42)
- ポリヴェーガル理論 × 呼吸法で、科学的“寝落ち”習慣を手に入れましょう
