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「ビットコインETFって普通の投資信託と何が違うの?」──ゼロから分かる仕組み&メリット
2024 年に米国で現物ビットコイン ETF が承認され、日本のネット証券でも取り扱いが始まりつつあります。
「ETF って“投資信託の上場版”って聞くけど、ビットコイン ETF は何が特別?」
そんな疑問に答えるべく、“普通の投資信託”と“ビットコイン ETF”を 5 つの視点で比較しました。
1. ざっくり比較表
| 項目 | ビットコイン ETF | 一般的な公募投資信託 |
|---|---|---|
| 運用対象 | 現物ビットコイン(または先物) | 株式・債券・REIT など多様 |
| 取引方法 | 証券取引所で株のように売買 | 1 日 1 回の基準価額で購入/解約 |
| 価格 | リアルタイムの市場価格+プレミアム/ディスカウント | 基準価額(1 日後公表) |
| 手数料 | 信託報酬 0.20〜0.25%+売買手数料 | 信託報酬 0.1〜2%+販売手数料(無料~3%) |
| 保有コスト | カストディ費用(コールドストレージ)込み | 保管費用は運用会社負担 |
2. 仕組みのポイント
■ ビットコイン ETF
- “発行・償還メカニズム”
認可ブローカー(AP)がドルとビットコインを交換し、ETF 口数を新発行。逆にプレミアムが拡大すれば償還して裁定。 - 保管は大手カストディ
BlackRock「IBIT」の場合、Coinbase Custody でマルチシグ+保険付き保管。
■ 普通の投資信託
- 毎日基準価額を計算
設定・解約は販売会社経由で 1 日 1 回、価格は翌営業日に確定。 - 資金フローの遅延
解約代金が手元に入るまで 3~5 営業日かかる商品が多い。
3. 投資家目線のメリット/デメリット
ビットコイン ETF のメリット
- 税務処理がシンプル
日本では上場株式と同じ「申告分離課税 20.315%」、損益通算が可能。 - ウォレット管理不要
秘密鍵を紛失するリスクがゼロ。「買う→保有→売る」が証券口座内で完結。 - 貸株サービスに出せる
一部証券会社は ETF を貸株に回し、年 1〜3%の金利を得られるオプションを検討中。
ビットコイン ETF の注意点
- プレミアム乖離
急騰時に本物の BTC 価格より高く買ってしまうことがある。 - 取引時間
NYSE/NASDAQ 上場の場合、日本時間夜間しかリアルタイム売買できない(CFD を除く)。
4. こんな人に向いている/いない
| タイプ | おすすめ商品 | 理由 |
|---|---|---|
| 初心者・NISA 枠を活用 | ビットコイン ETF | 20 % 課税+売買簡単 |
| Lightning 決済を試したい | 現物ビットコイン | ウォレット送金が必要 |
| 高倍率レバレッジ狙い | ビットコイン先物 ETF | 2×、3× ベア/ブル型が上場 |
5. 購入までの最短ルート
- 国内ネット証券で米国 ETF 口座開設(SBI 証券など)
- ティッカーを検索:例)IBIT、FBTC、ARKB
- 購入額を入力し、米ドルで決済(住信 S ネットバンクで為替手数料 4 銭)
まとめ
ビットコイン ETF は「ウォレット不要・NISA 対応」という点で、従来の現物取引とは一線を画します。
とはいえ価格乖離や夜間限定の取引時間など ETF 特有の癖も見逃せません。
「スマホでピッと買いたいが鍵管理は怖い」なら ETF が最適解。
「Lightning 送金や海外送金にも使いたい」なら少額現物を bitFlyer などで買ってウォレットに移す——そんなハイブリッド運用が 2025 年のスマートな BTC 投資術です。
