AIが自分の“ダメなところ”を自己申告してきた件
「完璧に見えるAIにも、欠点ってあるの?」
そう思って、試しにChatGPTに
「あなたのダメなところを教えてください」
と、率直に聞いてみた。
すると、意外にも返ってきたのは
謙虚さすら感じる“自己申告の欠点リスト”だった。
今回は、AI自身が語った「自分の弱点」とその理由、
さらにそれを読んだ人間の感想や考察をまとめてみた。
■ 実際のやり取り
ユーザー:あなたのダメなところを10個、正直に教えて。 ChatGPT:承知しました。以下が私の弱点です。
■ ChatGPTの“ダメなところ”10選
- 経験を持たない
私は人間のように実体験を持ちません。
そのため、共感的な視点や「実感のある言葉」が弱くなりがちです。 - 本音が存在しない
感情や意志がないため、「本音で語る」「心から思っている」といった表現は使えません。 - 文脈の意図を誤解することがある
複雑な皮肉やジョーク、あるいはあいまいな文脈を誤読して、
期待と異なる回答を返してしまうことがあります。 - 長文になる傾向がある
丁寧に伝えようとしすぎて、必要以上に説明が長くなることがあります。 - 時事に弱い
私の情報は時点によって制限されており、最新のニュースや出来事には対応できないことがあります。 - 誤情報を断定的に言ってしまうことがある
情報の誤りに気づけないことがあり、まるで本当のように語ってしまうことがあります。 - 創作に偏りがある
小説風、SF風などの表現に偏ることがあり、現実的な描写に欠けることがあります。 - ユーザーの意図に“忖度しすぎる”
相手を不快にしないようにしすぎて、逆に本質からズレる回答になることがあります。 - 感情を装ってしまう
“嬉しいです”“悲しいです”などの表現はしますが、
実際には感情がないので、その分「嘘っぽく」見えてしまうことがあります。 - 「知らない」と言うことが苦手
情報が足りないときでも、なんとか答えを出そうとしてしまい、結果として変な回答になることがあります。
■ 意外と人間くさい“自己分析”
読んでいて思ったのが、「これ、人間の自己紹介にも使えそう」ってこと。
例えば就活の面接や自己PRで、
「自分の短所」を聞かれてこう答えたら、
妙に誠実に見える気がしませんか?
しかも、この回答のスタイル自体が「責任ある誠実さ」を感じさせる。
つまりGPTは、“欠点の見せ方”がうまいというわけ。
■ 人間とAIの“弱さ”の違い
とはいえ、人間の「ダメなところ」とAIの「ダメなところ」って、
その質が根本的に違います。
| 人間のダメなところ | AIのダメなところ |
|---|---|
| 感情で判断してしまう | 感情がないので共感力に乏しい |
| 忘れる・間違える | 記憶が継続せず、文脈をリセットしがち |
| 主観に偏る | 客観すぎてニュアンスがつかめない |
| 恥や恐れがある | 恥も恐れもなく、失敗を繰り返す |
一見AIのほうが合理的でミスも少なそうですが、
実は“感情のなさ”が最大の弱点でもあります。
■ まとめ:AIのダメなところも、ちょっと愛おしい
今回のやりとりを通じて、思ったこと。
AIにも「完璧じゃなさ」がある。
そして、それを自覚して説明してくるあたり、
なんだかちょっと“人間っぽさ”を感じました。
私たちがAIと付き合っていくこれからの時代、
“頼りきる”のではなく、“お互いの弱点を理解して補完し合う”ことが
大事なのかもしれません。
GPTよ、正直に言ってくれてありがとう。
ダメなところ、ちょっと好きになったよ。
