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Google Veo 3は何がスゴい?動画生成モデルの“音声ネイティブ化”を試す

Google Veo 3は何がスゴい?動画生成モデルの“音声ネイティブ化”を試す

Google DeepMind が 2025 年 5 月に発表した最新テキスト-to-ビデオモデル 「Veo 3」 は、わずか数行のプロンプトから 1080 p/60 fps・最長 8 秒 の動画を生成できるだけでなく、環境音・効果音・簡易セリフを“ネイティブ”に合成できる初の量産モデルとして大きな注目を集めています。

この記事では

  1. 技術進化ポイント
  2. 主要プラットフォームでの使い方
  3. 実力検証&課題

を一気読みできるように整理しました。


■ Veo 3 の進化ポイント 4 つ

機能 Veo 2 (2024) Veo 3 (2025)
解像度 720 p/30 fps 1080 p/60 fps
生成尺 5 秒 8 秒(Fast モードは 4 秒)
カメラ制御 パン/ズーム パン/ズーム+ドリー手持ち揺れ
音声 外部合成 ネイティブ音声合成(効果音・簡易セリフ)
  • V-Audio Decoder で映像と同じ潜在空間を共有 → 音ズレ 20 ms 以下
  • MoVie-Diffusion 2 によりモーションブラー・露出差を自然補正
  • Prompt-to-Storyboard が長文を 4 枚の絵コンテへ自動分割

■ どこで触れる? 公式 3 ルート

入口 プラン/料金 主な特徴
Gemini AI Ultra 月額 $20 テキストまたは音声プロンプト → 8 秒動画(月100本)。ウォーターマーク付き。
Vertex AI Media Studio $0.12/秒(従量課金) JSON API・Colab対応。商用ライセンスを自動付与。外部ワークフローと相性◎。
Canva「Create a Video Clip」 Canva Pro 等($10〜/月) GUI完結。BGM・効果音オン/オフを選ぶだけ。ワンクリックでSNSへ書き出し。

■ ハンズオン:音声ネイティブ化を試す

  1. プロンプト例
    夜の都会、雨粒が路面を跳ねる。ネオン反射。ジャズ風サックスBGM。カメラはスローパン。8秒。
  2. Gemini UI に入力 → 生成(約 20 秒)
  3. 出力結果
    1080 p/60 fps、環境雨音+低音サックスを自動ミックス。雨粒とSEの同期ズレは 1 フレーム未満。

◆ 従来フローとのコスト比較

方法 コスト 手間
従来:動画AI+音楽AI 8 秒動画 $0.12+BGM $0.05 合成・微調整が必要
Veo 3 ネイティブ 8 秒動画(音声付) $0.12 ワンプロンプトで完結

8 秒以内・シンプルBGMなら Veo 3 の一発生成が圧倒的にラク。歌詞入り長尺は Suno や Udio 併用が依然有利です。


■ クリエイター活用 3 パターン

  1. TikTok ショートCM:8 秒×3 クリップを CapCut で24秒に編集
  2. Webバナー:ループ動画+SEでアテンション率 1.4×
  3. 教育素材:ElevenLabs でナレーション合成 → 字幕自動生成

■ 課題とロードマップ

  • 尺制限:年内に 30 秒 Fast/15 秒 Ultra を検討
  • 音声多言語:現在は英語中心、年末までに 40 言語対応予定
  • 著作権表示:7 月以降 C2PA 透かし挿入が必須化

■ まとめ:短尺“映像+音声”生成の決定版

  • 1080 p/60 fps・8 秒+同期音声をワンプロンプトで生成
  • Gemini/Vertex AI/Canva 経由ですぐ試せる
  • ショート広告・教育・ゲーム UI デモで活躍間違いなし

動画制作のハードルがさらに下がる 2025 年。
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