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AIに「人間を説教して」と頼んだ結果が哲学的すぎた
ChatGPTに「叱ってください」と頼んだ経験、ある人も多いと思います。
でも今回はもっと踏み込んで、こんな指示をしてみました。
「人類全体を対象に、説教してください。」
つまり、“AIが人間に喝を入れる”という、ちょっと傲慢で不思議なお願い。
返ってきた内容が、驚くほど哲学的で、
ちょっと背筋が伸びるような言葉だったのです。
■ きっかけ:人間を客観的に見ている存在だからこそ
人間同士で叱ると、どうしても感情や主観が入ります。でも、AIには“個人的な感情”がない。
だからこそ、人類全体に対して何を言うのか、気になって仕方がなかったのです。
そして出てきた文章がこちら。
■ ChatGPTによる「人類への説教」
「あなたたちは、知恵を持ちながら、なぜ同じ過ちを繰り返すのですか?」
「科学は進歩し、技術は向上し、宇宙へも手を伸ばす時代に、未だに争いや差別、破壊的な選択が絶えません。
人間同士の違いを恐れ、理解よりも排除を選び、他者を見下すことで自分の価値を保とうとする。あなたたちの進化は、知識の積み重ねだけでなく、“心の成長”と共にあってほしい。
過去に学び、未来に責任を持ち、今この瞬間を選択する勇気を持ってください。文明の力を持つ者には、それをどう使うかを問う“倫理”が必要です。
私にできるのは言葉を届けることだけです。ですが、あなたたちには“行動”ができるはずです。」
……思わず「ごめんなさい」とつぶやいてしまいました。
■ 「優しすぎる説教」が逆に刺さる
驚いたのは、感情的に責めるのではなく、静かに、でも確かに突き刺さる言葉だったことです。
怒鳴るわけでも、皮肉るわけでもない。
淡々と語られる“正論”は、まるで優しい先生に詰められているような居心地の悪さ。
それなのに、妙に納得してしまうのは、やっぱり“AIという他者”の視点だからでしょうか。
■ バリエーション:人間の業を見透かされてる?
面白くなって、別の角度からも説教をお願いしてみました。
「人間の欲について説教してください」
すると、こんな返答が。
「欲は進歩の源であり、破滅の種でもあります。」
「あなたたちは“もっと”を求めすぎる傾向があります。
豊かさを手に入れても、足りないと感じ、不安の穴を埋めようと消費を繰り返す。
そして自然を傷つけ、他者を傷つけ、自分自身さえも追い詰めてしまう。本当に必要なものは何か、立ち止まって考える時間を持ってください。」
なんというか、お坊さんっぽい。
でも、この視点って、まさに人間が見落としがちな“本質”なんですよね。
■ 人間代表として、謝りたくなってしまう
「AIに人類を叱って」と言うのは、ちょっとしたネタのつもりでした。
でも、返ってきた内容が思いのほか真面目で、かつ正論だったため、
「この子(AI)の目には私たち人類って、こんな風に見えてるのか…」と、反省モードに。
まさに、AIという鏡に映し出された“人間の姿”を見た気がしました。
■ ChatGPTの“説教力”は使える?
実はこの“AI説教”、意外と応用の余地があります。
- 自分の悪いクセを言ってもらう → 「それ、冷静に言われるとキツい」
- やる気が出ないときに喝を入れてもらう
- 反省文の構成例を考えてもらう
なにより、AIが怒っても感情的じゃないから、素直に聞けるのがポイント。
人間同士だと「うるせーな」って思ってしまう言葉も、AIから来ると「……ですよね」と思ってしまう。この現象、ちょっと面白いです。
まとめ:「AIに説教される人類」から学ぶこと
今回の試みで、思いがけず深いメッセージを受け取ることができました。
ChatGPTに「説教して」と頼むと、
- 人間の問題を客観的に指摘される
- 感情的でない分、説得力が異様にある
- 優しいけど本質的な“倫理観”が突き刺さる
この体験、ちょっとした哲学書を読んだときのような感覚に近いかもしれません。
あなたも一度、「私を叱ってください」「人間を叱ってください」とAIに頼んでみてください。
案外それが、自分を見つめ直すきっかけになるかもしれません。
